※記事は2026年10月12日時点のものとなります。
結論
先に結論を述べさせていただくと2026年10月12日現在、警備業への特定技能の導入と受入れ開始時期は、いずれも未決定です。警察庁の検討会では2027年1月に報告書を取りまとめる予定ですが、これは受入れ開始日を示すものではございません。
現在は、警備業を特定技能制度と育成就労制度の対象にすることの是非と、対象とした場合の受入れ方法を検討している段階のようです。つまり現時点では特定技能として外国人の方を採用することはできません。
「永住者」「永住者の配偶者」「日本人の配偶者」「定住者」、また、「留学+包括資格外活動許可」、「家族滞在+包括資格外活動許可」などの在留資格を持っている外国人の方であれば現在でも就労OKです。
この記事では、警備会社の経営者・採用担当者に向けて、検討状況、今後の予定、今から準備できることを解説します。
警察庁で外国人材の受入れに関する検討が開始
2026年9月16日、警察庁で第1回「警備業への外国人材の受入れに関する検討会」が開催されました。大学の研究者や弁護士などの有識者に加え、全国警備業協会が参加しています。
出典:第1回議事次第・出席者
第1回の議論でも、外国人材を受け入れる必要性を認める意見がある一方、海外から即戦力として受け入れ、十分な教育や実務訓練を経ずに現場へ配置することへの慎重な意見が出ています。
今後のスケジュールについて
第1回資料の末尾には、今後の検討スケジュール案が示されています。
| 時期 | 検討内容の概要 |
|---|---|
| 2026年9月 | 制度の概要や受入れの妥当性を議論 |
| 2026年10月 | 日本語能力などの論点を検討し、必要に応じて事業者から意見を聴取 |
| 2026年11月 | 論点を整理し、分野別運用方針や追加の基準を検討 |
| 2026年12月 | 報告書案の骨子を提示 |
| 2027年1月 | 報告書を取りまとめ |
対象業務や日本語の条件はこれからの論点
今後の検討では、対象とする警備業務、日本語能力、警備業に固有の追加基準などが焦点になります。
警備業には施設警備、交通誘導、雑踏警備など、性質の異なる業務がありますが、制度が導入される場合でも、すべての業務が同じ条件で対象になるとは限りません。つまり交通誘導は交通誘導で必要な技能、施設警備であれば施設警備で必要な技能が求められるかもしれません。
日本語についても、通常の日常会話能力だけで判断することは難しいでしょう。
議事要旨では、事故・災害時の指示理解や、無線・インカムによる意思疎通などが課題として挙げられています。
受入れ企業の教育・管理体制も議論されています。外国人本人が試験に合格すれば十分という考え方ではなく、採用後に誰が指導し、業務理解をどのように確認するかが、企業側の重要な検討事項になります。
外国人警備員の採用自体が初めて始まるわけではない
ちなみに今回の議論は、外国人の方が警備員として働くことを初めて認める、というものではありません。
警察庁の資料によると、2025年末時点ですでに7,270人の外国人が警備業務に従事しています。出典:第1回資料 全国の警備業者数及び警備員数の推移
この記事をお読みの皆さんも、工事現場などで警備員として働く外国人の方を見たことがあるかもしれません。これらの外国人の方は「永住者」「永住者の配偶者」「日本人の配偶者」「定住者」、また、「留学+包括資格外活動許可」、「家族滞在+包括資格外活動許可」などの在留資格で日本に在留している方たちです。
| 在留資格 | 他の許可など | 就労時間の制限 |
|---|---|---|
| 永住者 | 資格外活動許可は不要 | 在留資格による制限なし |
| 永住者の配偶者等 | 資格外活動許可は不要 | 在留資格による制限なし |
| 日本人の配偶者等 | 資格外活動許可は不要 | 在留資格による制限なし |
| 定住者 | 資格外活動許可は不要 | 在留資格による制限なし |
| 留学 | 包括的な資格外活動許可が必要 | 原則週28時間以内。学校が定める長期休業期間中は1日8時間以内 |
| 家族滞在 | 包括的な資格外活動許可が必要 | 週28時間以内 |
警備会社が今から準備できること
時期尚早感は否めませんが、準備や確認することがあるとすれば以下のようなことです。
・人手が不足している現場と業務の整理。
・研修時間を確保できるか、外国人と交流するための能力や、経験のある社員はいるか。
・予算はどのくらい確保できるか。
・警察庁の検討会資料と、具体的な制度・運用に関する公式発表の確認。
外国人採用と在留資格のご相談
とりかに国際行政書士法人では、外国人の在留資格に関するご相談を承っております。警備会社で外国人採用をご検討の際は、予定する業務内容や採用候補者の在留資格を踏まえ、現在利用できる制度と今後の検討事項を整理いたします。

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