パチンコホールの人手不足が続く中、外国人採用について大きな動きが出ています。
【関連ニュース】
遊技日本「東京都遊協が定例理事会、木村義雄参議院議員が資格外労働の見通しについて報告」
パチンコ店の採用担当者にとっては、非常に大きなニュースです。
今回はパチンコ店の採用担当者・経営者の方向けに、「家族滞在」「資格外活動許可」の仕組みと、今回報じられている制度変更について解説します。
※2026年9月11日現時点では出入国在留管理庁の一般的な資格外活動許可の案内には、依然として「家族滞在」は「風俗営業が営まれている営業所」で行う活動は認められないと記載されていますのでご注意ください。
在留資格「家族滞在」とは?
今回の規制緩和で注目されているのが、在留資格「家族滞在」です。
「家族滞在」とは、日本で一定の在留資格を持って活動している外国人の扶養を受ける配偶者や子が、日本で生活するための在留資格です。
例えば、
- 「技術・人文知識・国際業務」で働いている外国人の配偶者・子
- 「高度専門職」で働いている外国人の配偶者・子
などが「家族滞在」で日本に在留しているケースがあります。
家族滞在は、それ自体が就労を目的とした在留資格ではありませんが、資格外活動許可を取得すれば、原則として週28時間以内でアルバイトすることができます。
【出入国在留管理庁】
「家族滞在」の在留資格に係る資格外活動許可について
ただし「週28時間以内なら何の仕事でもできる」わけではない
ここは採用担当者の方に特に注意していただきたいポイントなのですが、在留資格「家族滞在」+資格外活動許可を持っていれば、「週28時間以内ならどんな仕事でもできる」というわけではありません。
出入国在留管理庁は資格外活動許可の一般原則として、
風俗営業等が営まれている営業所において行う活動
などを資格外活動許可の対象から除外しています。
【出入国在留管理庁】
資格外活動許可申請・資格外活動許可の要件
なぜパチンコ店が「風俗営業」の対象になるのか?
「風俗営業」と聞くと、いわゆる性的サービスを提供する店舗を想像する方もいるかもしれません。
しかし、法律上の「風俗営業」はもっと広い概念です。パチンコ店は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」、いわゆる風営法上の第2条第1項第4号の営業に位置付けられています。
警察庁の解釈運用基準は、
- マージャン店
- パチンコ店等
- その他遊技場
が第4号営業として整理されています。
【警察庁】
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準
2026年9月現在パチンコ店で働ける在留資格とは
では、パチンコ店で働ける在留資格とは何なのか?整理してみるとこんな感じです。
| 在留資格 | 一般的なアルバイト | パチンコ店 |
|---|---|---|
| 留学+資格外活動許可 | 原則週28時間以内 | 原則不可 |
| 家族滞在+資格外活動許可 | 原則週28時間以内 | 原則不可 |
| 永住者、特別永住者 | 制限なし | 原則可能 |
| 日本人の配偶者等 | 制限なし | 原則可能 |
| 永住者の配偶者等 | 制限なし | 原則可能 |
| 定住者 | 制限なし | 原則可能 |
2026年10月から「家族滞在」の外国人に大きな変化?
今回、パチンコ業界で注目されているのがこの部分です。
2026年7月30日の「遊技日本」の報道によると、東京都遊協の理事会で「家族滞在」の在留資格(+資格外活動許可)を持つ外国人に限定して、2026年10月からアルバイト就労を認める方向性が示されたとしています。
【報道記事】
東京都遊協が定例理事会、木村義雄参議院議員が資格外労働の見通しについて報告|遊技日本
実際に制度が開始されれば、これまで外国人採用が難しかったパチンコ業界にとって非常に大きな変化です。
在留資格「留学」を持っている外国人は2026年10月からパチンコ店で働ける?
今回の対象は、あくまで在留資格「家族滞在」です。在留資格「留学」を持っている外国人が同時に対象になるわけではありません。
しかし注意すべきは留学生の在留資格が『留学』であるとは限らないということです。
実は、同じ日本の大学に通う外国人でも、在留資格「家族滞在」の人と、在留資格「留学」の人がいます。今回の報道に照らすと
- 在留資格「留学」+資格外活動許可 → 今回の対象外
- 在留資格「家族滞在」+資格外活動許可 → 今回の対象となる可能性あり
という風になりますね。
つまり、採用時に確認すべきなのは、その人が「学生かどうか」ではなく、在留カードに記載されている在留資格が何かです。大学や専門学校に通っている外国人であっても、在留資格が「家族滞在」であれば、今回の制度変更の対象となる可能性があります。
パチンコ店が外国人採用時に確認したいポイント
今後法律が変わって、外国人を採用できるようになった際には、少なくとも次の点を確認しましょう。
① 在留カードを確認する
まず在留資格を確認します。
② 就労制限を確認する
「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」などなのか、それとも「家族滞在」なのかによって大きく異なります。
③ 資格外活動許可を確認する
家族滞在の場合には、在留カード裏面の資格外活動許可欄を確認します。
④ 勤務時間を確認する
資格外活動許可の場合、原則週28時間以内などの制限があります。
外国人採用・在留資格については専門家へ
パチンコ店など風営法上の規制を受ける事業では、通常の店舗以上に慎重な確認が必要です。
とりかに行政書士事務所では、在留資格を専門として、外国人本人からの相談だけでなく、外国人を採用する企業・店舗からのご相談にも対応しています。
- この外国人をパチンコ店で採用できるのか確認したい
- 家族滞在の外国人を10月以降採用したい
- 資格外活動許可の申請方法を知りたい
- 留学生を採用できる仕事か確認したい
- 正社員として採用する場合の在留資格を確認したい
といったご相談もお気軽にお問い合わせください。
制度の正式な詳細が公表され次第、当事務所でも最新情報をお知らせいたします。
参考リンク
今回のパチンコ業界の規制緩和に関する報道
遊技日本|東京都遊協が定例理事会、木村義雄参議院議員が資格外労働の見通しについて報告
資格外活動許可の一般的なルール
出入国在留管理庁|資格外活動許可について
家族滞在の資格外活動許可
出入国在留管理庁|「家族滞在」の在留資格に係る資格外活動許可について
留学生の資格外活動許可
出入国在留管理庁|「留学」の在留資格に係る資格外活動許可について
外国人を採用する企業向けQ&A
出入国在留管理庁|出入国審査・在留審査Q&A
パチンコ店が風営法上の第4号営業であることに関する資料
警察庁|風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準
※本記事は2026年9月11日時点の出入国在留管理庁の公表情報および報道内容をもとに作成しています。2026年10月から予定されている取扱いについては、今後、出入国在留管理庁から公表される正式な申請方法・対象者・許可条件等をご確認ください。
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