技人国ビザの相談で特に多いのが、「○○学部を卒業したのですが、この仕事はできますか?」という質問です。
結論からいうと、原則的には学部で学んだ内容と関連した仕事をお勧めします。
ただし、大学卒業者と日本の専門学校卒業者では、関連性の見られ方に違いがあります。学歴の名称だけで判断せず、大学か、専門学校か。また、学んだ内容と、入社後にどの専門業務を担当するのかを具体的に整理することが必要です。
大学卒業者は、比較的広く関連性を説明できる
大学はそもそも幅広い知識と専門性を身につける教育機関であることから、専攻と仕事の関連性は比較的柔軟に判断されます。これは日本の大学だけでなく、海外の大学を卒業した方にも同様の考え方が示されています。
たとえば、経営学部卒業者が企業の企画、営業管理、マーケティング、海外取引などに従事する場合には、学んだ経営・経済・商学の知識とのつながりを説明しやすいでしょう。工学部卒業者がIT、設計、品質管理、技術営業などに従事する場合も、職務の専門性を具体化すれば関連性を示せる可能性があります。
もっとも、「大学を卒業していれば、どの仕事でもよい」という意味ではありません。弁当の箱詰めや製造ラインなど、そもそも専門知識を必要としない業務が中心であれば、大学卒業者であっても技人国には該当しません。
専門学校卒業者の場合「相当程度の関連性」が求められる
日本の専門学校は職業に必要な能力を育成する教育機関であるため、原則として専攻科目と予定業務との間に相当程度の関連性が必要です。
たとえば、情報システムの専門学校を卒業した方であれば、プログラミング、システム開発、社内IT運用、CAD等の専門知識を用いる仕事が想定されます。観光・ホテル系の専門学校を卒業した方であれば、フロントでの外国語対応、宿泊プランの企画、海外向け広報、予約管理など、学んだ内容を生かす仕事が考えられます。
一方、専門学校で学んだ内容と関係の薄い単純な販売・接客、工場作業、配送等が中心の場合、許可は難しくなります。「事務職」「総合職」という言葉だけで関連性を補うこともできません。実際の担当業務を細かく確認する必要があります。
外国人留学生キャリア形成促進プログラム
文部科学大臣の認定を受けた「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」の専門課程・専攻科を修了した方については、専攻と業務の関連性をより柔軟に判断する取扱いがあります。
ただし、これは「関連性が不要」になる制度ではありません。履修内容全体を見て、予定業務に必要な知識を修得したと説明できることが大切です。学校の卒業証明書だけでなく、成績証明書、シラバス、学校のカリキュラム資料が役立つ場合があります。
専門学校(専修学校専門課程)における「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」の認定等について:参照 文部科学省HP
関連業務での経験も、説明の強い材料になる
専門学校で直接その分野を専攻していない場合でも、履修内容全体から必要な知識を修得したと認められることがあります。また、いったん関連性が認められた業務に長期従事している場合は、その後の仕事との関連性も柔軟に判断されるとされています。
転職時には、前職での職務内容を証明する在職証明書や職務経歴書が重要です。「営業をしていました」ではなく、担当顧客、扱った商品、使用言語、企画・分析・交渉などの内容を具体的に記載しましょう。
申請書類では、一本の線で説明する
関連性の説明は、次の順番にすると伝わりやすくなります。
- 学校で学んだ科目・取得した知識
- 就職先で担当する具体的な業務
- その業務に、学んだ知識がどのように使われるか
たとえば「国際ビジネスを学んだため海外営業をする」というだけでは抽象的です。「貿易実務、マーケティング、会計、ビジネス日本語を履修し、入社後は中国語圏の取引先との受発注調整、契約書類の確認、販売データ分析、海外向け販促企画を担当する」というように、業務の中身まで具体的に説明することが効果的です。
審査では、専攻名よりも実質が見られます。卒業証明書、成績証明書、職務内容書を別々の資料として出すのではなく、相互につながる形で準備することが許可への近道です。

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