宍戸

こんにちは、宍戸です。

前回の記事では、2026年4月15日以降、技術・人文知識・国際業務ビザの一部申請で、日本語能力等の言語能力を証明する資料が必要になることを解説しました。

今回の記事では、実際にどのような資料で日本語能力を証明できるのか、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

日本語能力を証明する主な方法

技人国ビザで日本語能力を証明する方法としては、主に次の5つがあります。

職種・業務主な証明資料の例向いている人
JLPT N2以上日本語能力認定書、成績証明書などすでにN2以上を持っている人、時間をかけて準備できる人
BJT400点以上BJTのスコアレポート、成績認定書など早めに結果が必要な人、ビジネス日本語を証明したい人
中長期在留者として20年以上日本に在留在留履歴・出入国記録など長期間日本で生活してきた人
日本の大学等を卒業・修了卒業証明書、修了証明書など日本の大学・専門学校等を卒業した人
日本の義務教育を修了し高等学校を卒業卒業証明書など日本で小中高の教育を受けた人

JLPT N2以上で証明する方法

もっとも分かりやすい証明方法は、JLPT、つまり日本語能力試験(https://www.jlpt.jp/)のN2以上に合格していることを証明する方法です。JLPTは日本国内だけでなく海外でも広く実施されている試験であり、企業側にも説明しやすいというメリットがあります。

一方で、JLPTには試験日が限られているというデメリットがあります。
申請の直前に「今からN2を取ろう」と思っても、すぐに受験できるとは限りません。

BJTビジネス日本語能力テスト400点以上で証明する方法

BJT(https://www.kanken.or.jp/bjt/)の大きなメリットは、JLPTと比べて受験機会が多いことです。

JLPTは試験日が限られていますが、BJTはCBT方式で実施され、希望するテストセンターと受験日・試験開始時刻を選んで受験できます。申請まで時間がない場合でも会場に空きがあれば比較的スケジュールに合わせて受験しやすい点が大きなメリットといえるでしょう。

ただし、受験後3か月間は再受験できないため、短期間で何度も受け直すことはできません。

中長期在留者として20年以上日本に在留していることで証明する方法

3つ目は、中長期在留者として20年以上日本に在留していることにより、日本語能力を有するものとみなされる方法です。これは、長期間日本で生活してきた方にとっては有利な方法です。

この方法のメリットは、やはりJLPTやBJTなどの試験を新たに受けなくてもよい可能性があることです。

デメリットは、対象者がかなり限定されることです。多くの新規申請者や若い方には使えません。また、「20年以上日本にいた」ということをどの資料で示すかは、個別に整理が必要です。

旧在留カードを全部用意したり、入管に開示請求したりなど準備は面倒かもしれません。また、詳細に在留歴を調べた結果20年に至らなかった、という事であれば相当まずいことになります。

日本の大学・高等専門学校・専修学校等の卒業・修了で証明する方法

既に該当する学歴がある場合には、卒業証明などを用意するだけで良いので楽です。

一方、これらを持たない方がすぐに用意できるものではないのは言うまでもありません。
また、日本語学校は当てはまりませんのでご注意ください。

日本の義務教育を修了し、高等学校を卒業していることで証明する方法

小学校・中学校・高校を日本で過ごしている場合、事実日本語が堪能である場合が多いです。なので、経歴と併せて自然に能力を説明できます。

もちろん、対象者は少ないかと思います。また、小学校の卒業証書などは紛失している方もいるかもしれません。

よくある誤解

Q
誤解1:JLPT N2があれば必ず技人国ビザが許可される
A

JLPT N2以上やBJT400点以上は、あくまで日本語能力を証明する資料の一つであり、仕事と学歴の関連性が低かったりした場合には、不許可が出る可能性もあります。

Q
誤解2:すべての技人国ビザ申請者は日本語能力を証明する必要がある
A

これも誤りです。

今回の日本語能力資料は、すべての技人国ビザ申請者に一律で必要になるものではありません。
主に、カテゴリー3・4の所属機関で、言語能力を使って対人業務などに従事する場合にのみ必要になります。全ての社員に日本語能力証明が必要なわけではありません。

Q
誤解3:日本語学校を卒業していればOK
A

日本語学校を卒業していたとしても、それだけで日本語能力の証明にはなりません。
JLPT N2以上やBJT400点以上などの証明が必要です。

Q
誤解4:BJTで400点以上取れるまで試験を受けまくればよい
A

確かにBJTは受験機会が多いですが、試験を受けたら次は3か月後迄試験を受けられないという再受験制限があります。なので、ともかく受けまくって運で合格を狙うやり方は危険です。しっかり勉強してから試験に臨みましょう。

まとめ

「仕事内容や学歴、会社側の条件は問題ないのに、日本語能力を証明できる資料だけがない」
という方もいると思います。

そのような場合は、辛く厳しいですが、まずは詰め詰めで勉強しJLPT N2以上またはBJT400点以上の取得を目指しましょう。

特にBJTは、JLPTと比べて受験機会が多く、結果も比較的早く確認できるため、申請まで時間が限られている方にとって有力な選択肢になります。

とは言え…BJTも何の準備もなく簡単に400点以上を取れる試験ではありません。日本語能力の証明が必要になりそうな方は、できるだけ早めに準備を始めることをお勧めします。

宍戸

今後とも、とりかに行政書士事務所をよろしくお願いいたします。