宍戸

こんにちは、宍戸です。

外国人の在留資格に関する手続きについて、今後、手数料が大幅に引き上げられる見込みです。

すでに2025年4月1日に在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請、永住許可申請などの手数料が改定されましたが、さらに2026年5月29日に在留手続の手数料の法定上限を大きく引き上げる改正入管法が成立しました。

2026年度中に予定される大幅値上げの内容

今回成立した改正入管法で、在留手続に関する手数料の法定上限が大きく引き上げられることが決まりました。

手続現在の手数料改正後の法定上限
在留資格変更許可申請窓口6,000円
オンライン5,500円
10万円
在留期間更新許可申請窓口6,000円
オンライン5,500円
10万円
永住許可申請10,000円30万円

ただし、ここでいう「法定上限」とは、法律上、政令で定めることができる手数料の上限額のことです。
そのため、「在留資格の更新が必ず10万円になる」「永住申請が必ず30万円になる」というわけではありません。

現時点で、報道を見る限り、在留資格の更新・変更については、在留期間の長さに応じた段階制となるのではないかということです。

たとえば、次のような金額が見込まれています。

在留期間・申請内容見込み額
在留期間3か月以内約1万円
在留期間1年約2万〜3万円
在留期間3年約3万〜5万円
在留期間5年最大約7万円
在留資格更新・変更の平均約3万〜4万円
永住許可申請約20万円

いつから値上げされるのか

大幅値上げの開始時期については、現時点で具体的な日付までは確定していませんが、報道では2026年度中の施行を目指すとされています。今後、政令によって具体的な施行日と手数料額が定められ、その日以降に受付された申請から新しい手数料が適用される可能性が高いでしょう。

ちなみ具体的に値上げがいつ申請の分から適応されるのかについてですが…

以前の2025年4月1日の手数料改定時には、「申請の受付日」が基準とされました。つまり、許可日や在留カードの受取日ではなく、申請が受け付けられた日によって新旧どちらの手数料が適用されるかが判断されました。

ですので、今後の大幅値上げについても、同様に「施行日以降に受付された申請」から新手数料が適用される可能性があります。

外国人本人への影響

今回の手数料引き上げは、永住権を有する外国人の方を除き、在留資格を持つほぼすべての外国人の方に大きな影響を及ぼすものと言っても過言ではありません。


これまでの在留資格に関するの手数料も(個人的には)安いとは思いませんでしたが。今後はさらに高くなります。その中でもかなり影響が大きい方は以下のような方々です。

永住申請する方

特に影響が大きいのは、永住許可申請です。

現在の永住許可申請手数料は10,000円ですが、改正後の法定上限は30万円とされています。実際の手数料については、約20万円程度になる可能性があるとの見方もあります。

永住申請を検討している方は、今の段階で自分が申請できる状態にあるのか、どの点を改善すべきなのかを確認し、できるだけ早めに申請をしたほうが良いかもしれません。

1年の在留期限が今まで連続している方

毎回在留期間更新で一年の在留期間になっている方は、今後、毎年更新で2万〜3万円程度払わなくてはいけなくなってしまいます。

特定技能外国人を雇っている会社

特定技能の在留資格更新の負担は基本的には企業が負担します。ですので対象者が多いほど、今後のコスト増加は大きくなります。社員が10人、20人、50人といる会社では大変な費用になりますね。

家族が多い外国人の方

また、配偶者や子どもなど、家族も一緒に日本で生活している場合には、家族全員分の更新手数料が必要になりますので、世帯全体で見ると、負担はさらに大きくなります。永住申請などにおいては夫婦と子供一人の場合には60万~90万という費用が許可時にかかってくることになります。

今からできる対策

そのため、今後は「とりあえず更新できればよい」という考え方ではなく、できるだけ3年・5年の長い在留期間を取得できるよう、申請内容を整えることが重要になります。

更新時期の把握

まず、現在の在留期限を確認し、次回の更新時期を早めに把握することです。更新期限が近づいてから慌てて準備を始めると、書類不足や説明不足につながりやすくなります。

税金、年金、健康保険の支払い状況の整理と支払い漏れがないかの確認

次に、税金、年金、健康保険の支払い状況を確認しましょう。未納や遅れがある場合、更新や永住申請で不利になる可能性があります。特に永住申請では、納付状況が重要な審査ポイントになります。

届け出をきちんと行う

また、転職、退職、転居、結婚、離婚、勤務先の変更など、入管への届出が必要な変更があった場合には、適切に届出を行いましょう。

企業がやる事

今後は、5年の在留期間を取得しやすい雇用・労務体制を整えることも、企業にとって重要な課題になります。さらに、在留期限切れや資格外活動、実際の職務内容と在留資格の不一致などが発生すると、企業側にも不法就労助長などのリスクが生じる可能性があります。
非常につらいかもしれませんが、今回の値上げは、単なる申請費用の問題ではなく、外国人雇用におけるコンプライアンス体制を見直すきっかけととらえ、改善していった方が良いですね。

よくある質問

Q1. 在留資格の更新手数料は、いつから値上げされますか?

今後予定されている大幅値上げについては、2026年5月29日に改正入管法が成立していますが、具体的な施行日や正式な手数料額は、今後、政令で定められる予定です。現時点では、2026年度中に施行される見込みとされています。

Q2. 永住申請は本当に30万円になるのですか?

現時点で「永住申請の手数料が必ず30万円になる」と決まったわけではありません。

改正法で定められたのは、永住許可申請手数料の法定上限を30万円に引き上げるという内容です。実際の手数料額は、今後、政令で定められます。

報道や専門家記事では、永住許可申請の実際の手数料は約20万円程度になる可能性があると整理されています。しかし正式な金額は今後の発表を確認する必要があります。

Q3. 施行前に申請すれば、旧手数料で申請できますか?

2025年4月1日の手数料改定時には、「申請の受付日」が基準とされました。つまり、改定日前に受付された申請については、許可や交付が改定日以降になっても、旧手数料が適用されました。
今後の大幅値上げでも同様の取扱いになる可能性がありますが、最終的には政令や入管庁の案内を確認する必要があります。大切なのは、「許可日」ではなく「受付日」が基準になる可能性があるため、申請できる状態にある方は、早めに準備を進めておくことです。

Q4. 1年更新が続いています。今後、何に注意すべきですか?

今後、更新手数料が高額化すると、1年更新を繰り返すこと自体が大きな負担になります。
1年更新が続く背景には、収入の安定性、勤務先の状況、職務内容、納税状況、申請書類の説明不足など、さまざまな原因が考えられます。
次回の更新前に自分の状況を洗いなおしてみましょう。

Q5. オンライン申請なら手数料は安くなりますか?

2025年4月1日の改定では、在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請について、窓口申請6,000円、オンライン申請5,500円とされ、オンライン申請の方が少し低い金額に設定されています。
今後の大幅値上げ後も、オンライン申請について何らかの優遇が設けられる可能性はありますが、具体的な金額はまだ確定していません。

Q6. 外国人を雇用している企業は、何を準備すべきですか?

まずは、外国人社員の在留期限、在留資格、更新時期、家族帯同の有無、更新費用の会社負担ルールを一覧化することが重要です。
そのうえで、更新費用が増えた場合の予算、誰が申請準備を担当するのか、専門家に依頼する範囲、5年在留を目指すための雇用契約や職務内容の整理などを検討する必要があります。
在留管理は、今後ますます人事・労務・コンプライアンス上の重要課題になります。

Q7. 相談するタイミングはいつがよいですか?

在留資格の更新・変更であっても、永住申請であっても、申請直前ではなく、できる限り早めに一度要件を確認しておくと安心です。特に、年金や税金の納付状況、扶養の状況、収入の安定性などは、短期間で改善できない場合があります。
「今すぐ申請できるのか」「何を改善すれば申請できるのか」を早めに確認しておくことが、結果的に不許可や、在留期間1年のリスクを減らすことにつながります。

まとめ|これからは「安く何度も申請する時代」から「一回の申請の質を高める時代」へ

これからは許可の可能性を高めること、できるだけ長期の在留期間を目指すこと、不許可や再申請のリスクを減らすこと、そして制度変更前から余裕を持って準備を進めることが大切です。

在留資格の更新、変更、永住申請は、申請者の状況によって必要な準備や注意点が大きく異なります。

「次の更新で3年・5年を取りたい」
「永住申請を今出せるのか確認したい」
「値上げ前に申請できるか相談したい」
「外国人社員の在留期限管理を見直したい」
「更新費用が増える前に社内体制を整えたい」

このようなお悩みがある方は、早めに専門家へご相談ください。

とりかに行政書士事務所では、在留資格の更新・変更、永住許可申請、外国人雇用に関する企業サポートまで、申請者一人ひとりの状況に応じた最適な準備をサポートしています。

まずは現在の状況を一緒に確認するところから始めましょう。

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