こんにちは、宍戸です。
4か月の経営管理ビザとは
4か月の経営管理ビザとは簡単に言うと
「会社設立前でも、きちんとした会社を立てる計画があれば、日本で会社を立てるための準備のための4か月のビザを出しますよ」
というようなビザです。
一般的な経営管理ビザは、会社ができてからでないと申請ができません。
2012年7月9日以前、在留カード制度ができる前は短期滞在ビザ(90日)で来日し、印鑑登録や銀行口座開設、会社設立するということができたのですが…在留カード制度ができてからはそれができなくなりました。
そういった場合、海外在住の経営管理ビザ申請者は日本にいる協力者に助けてもらいながら会社設立を行う必要があるのですが…協力者がいない場合には会社を立てるのが非常に難しい状況がありました。
この4か月の経営管理ビザはこの問題を解決するものです。
4か月の経営管理ビザの流れ
まずは、通常の経営管理ビザと4か月の経営管理ビザを比較してみましょう。
通常の経営管理ビザ
4か月の経営管理ビザ
会社設立の準備を協力者等にやってもらう
※定款認証、銀行口座開設、事務所契約等会社設立
経営管理ビザの申請
事業活動開始
4か月の経営管理ビザを海外から申請
ビザが下りた後、来日し会社設立の準備
※定款認証、銀行口座開設、事務所契約等会社設立
経営管理ビザの更新申請
事業活動開始
4か月の経営管理ビザでは先にビザ申請をしてから、会社設立を行います。
4か月の経営管理ビザのメリット
経営管理ビザが通らなかった際のリスクを(多少)抑えることができる
4ヶ月のビザを取ったからすぐに経営活動ができるわけではありませんし、4か月のビザを取ったから会社を立てれば確実にビザが更新できるというわけではありませんが、4か月の経営管理ビザでは先に入管に事業計画を提出することから、経営管理ビザが通らなかった際のリスクを抑えることができると言えます。
つまり、こういう事です。
通常の経営管理ビザ
4か月の経営管理ビザ
会社設立の準備を協力者等にやってもらう
※定款認証、銀行口座開設、事務所契約等会社設立
経営管理ビザの申請
経営管理ビザの審査(平均100日以上)
- 経営管理ビザ却下
- 会社設立にかかった費用が大損。悪夢。
4か月の経営管理ビザを海外から申請
経営管理ビザの審査
- 経営管理ビザ却下
- まだ会社設立準備はそこまで進めていいないため、損害は少なめ
通常の経営管理ビザの流れでは、申請が却下された場合には会社設立にかかる費用+家賃等を払う必要があります。通常の経営管理ビザの審査期間は特に長いので、家賃が高い事務所を借りた場合にはかなりの痛手になり得ます。
繰り返しになりますが、4か月のビザを取ったからといって会社を設立できれば確実にビザが更新できるというわけではありません。
資本金持ち逃げリスクの回避
協力者が親族や、絶対的信頼を置ける人であれば話は別ですが、あまり信用できない人を協力者においてしまうと振り込んだ資本金を持ち逃げされる危険性があります。
これはありえない話ではなく、割とよく聞く話ではありますので本当に注意してください。
4か月の経営管理ビザのデメリット
もちろん、良い所ばかりではなくデメリットもあります。
忙しい
4か月の経営管理ビザは文字通り4か月しかありません。この期間に経営管理ビザ更新に必要な様々な手続きを済ませなければならない為、日本語能力0だったり、来日した際に手助けする人がいないとなかなか大変です。特に大変なのは銀行口座の開設、事務所の契約などです。
通常の銀行は6か月の以上の在留期間がない外国人には口座の開設をさせてくれません。
ゆうちょ銀行などの期間で口座開設をすることになるのですが、そのゆうちょ銀行でも残り3か月以上の在留期間が求められている為、迅速に口座を開設する必要があるのです。
理解度チェッククイズ
- Q4か月の経営管理ビザは○○を作る前に申請する。
- Q4か月の経営管理ビザは○○が不要である。