Iさん

特定技能1号の働いてくれる子を見つけました!
ところで健康診断の結果って在留資格の申請に必要なんですよね?

植田

必要です!
それに受けなくてはいけない項目も定められているんですよ!

特定技能外国人を雇用する際の在留資格の申請では、「その特定技能外国人が健康である」ことも要件の一つなのです。

ちなみに費用の相場は1万円くらい。そしてその費用は基本的に雇用主が負担します。

健康診断の結果は、雇用主に大きな影響を及ぼします。

健康診断で問題が見つかった場合、特定技能の在留資格を取得できないケースも考えられますし、たとえ、在留資格を取得することができても、持病など何かしらの健康問題を抱えていたことに気が付けずに、その後の早期退職に繋がってしまう可能性もあるのです。

雇用契約締結前には「健康診断の結果によっては働くことが出来ない可能性がある」ことをしっかり特定技能外国人に理解をしてもらうことも必要です。

国外からの応募者の場合

基本的には応募者(特定技能外国人として在留資格を取得する人)の現在いる地(母国)において健康診断を実施します。海外から特定技能で外国人を受け入れる場合は、海外の病院で就労前健康診断を行います。

この場合は、【在留資格認定証明書の交付申請】という申請をするのですが、その申請日から遡り、3か月以内に健康診断を受診しなくてはいけません。

日本と違い、小さな病院では申請に必要な項目をすべて実施している病院が、都心部にしかないという国もあるので、応募者と話し合い、いつまでに取得できるのか、それであれば何月何日までに申請しなくてはいけない、その場合の就労開始期はだいたいことくらいだろう・・・とスケジュールを組むことが出来ます。

応募者が国内にいる場合

既に日本に居る外国人(他社で働く特定技能・留学生・技能実習生・技人国など)からの応募の場合、在留資格を特定技能に変更することが必要です。

この場合は、【在留資格変更申請】という申請になります。この場合は申請日から遡って、1年以内に日本の病院などで健康診断を受けなければなりません。

その際には、【受診者の申告書】が必要になります。これは問診などで偽りなく答えましたよという趣旨の申告書です。

健康診断個人票
受診者の申告書

検査の項目

雇用を行う(在留資格の申請を行う)のに必要な健康診断の項目にも決まりがあります。以下の項目です。

  1. 名前、性別、生年月日、年齢
  2. 検診年月日
  3. 業務歴及び既往歴
  4. 自覚症状及び他覚症状
  5. 身長
  6. 体重
  7. BMI(身長・体重より算出)
  8. 胸囲
  9. 視力
  10. 聴力
  11. 結核等(X線検査)
  12. 血圧
  13. 貧血検査
  14. 肝機能検査
  15. 血中脂質検査
  16. 血糖検査
  17. 尿検査
  18. 心電図検査

そのほかにも3-18までの結果に応じてプラスで必要な検査項目が出てきます。

外国人の十分に理解できる言語で!

上記の【健康診断個人票】と【受診者の申告書】はその外国人の母国語などに応じ、十分に理解ができる言語での資料で作成することが求められます。

雇い入れ後の定期的な健康診断も必要!

日本人の従業員と同様に、特定技能外国人も定期健康診断を必ず実施する必要があります。

費用は企業側が全額負担します。

また、検査結果は雇用主だけでなく、もちろん特定技能外国人本人にも確認をしてもらいましょう!

雇用後更新申請には必要ない。

基本的には雇用を始める際に必要になる書類なので、更新申請時には健康診断個人票の添付は必要ないです。

ですが、体調を崩し出勤日数が減っているなどの理由がある場合には、更新申請時に健康状態の証明を求められる可能性があります。

植田

日本人従業員同様、外国人従業員の健康は、企業にとっても財産です。
健康に働き続けてもらうためにも、普段のコミュニケーションなどが大切になってきます!