2024年11月10日に行政書士試験受験後、速報を見て合格を確信した皆さん・・・
おめでとうございます!!!!!
桜咲きましたね~。今後寒くなることも忘れて、年末年始キャッキャッウフフで過ごせますね!
ここではわたくし植田が先輩風をふかして、合格後即開業組に、開業までの手引き・・・というよりも、即開業でやっていけるのか?という部分をお伝えします。
即開業する意味はあるのか?
いきなりシリアスに行きます。即開業したいと思っている皆さんにお聞きしたいのですが、即開業する意味とは何なんでしょうか?
転職には2パターンあるといわれています。
勝負の転職・・・今の仕事では満足できない、今の仕事よりもやりがい・収入が欲しい
逃げの転職・・・今の仕事では心身がつらい、続ける気力がない
行政書士に限らず、後者の場合だと失敗する可能性が高いです。前者のやる気満々マンでも失敗するくらいですから・・・。(早速 先輩ヅラ)
事実として行政書士の廃業率は高い…
誰から仕事をいただくのか?
一件の報酬が5万円。とても多くて50万円くらいいただけたとして、単発のお仕事が不規則にあっただけでは生活はできません。月25万円の生活費を稼ぐためなら5万円の報酬の仕事を発注していただける方を毎月5人以上。50万円の報酬なら2か月に一人。
現在のあなたにそのようなお客様はいますか?
・・大部分の方には、いませんよね。
ですので、まずはそのようなお客様を作るのが最初の仕事になるかと思います。
そして、その報酬はいつまでに得られるのか?という事と、現在の資金はいくらか?という事は常に意識しておく必要があるのです。最初に水に飛び込んでから、どこまで息継ぎなしで泳げるかわかっていないと、廃業まっしぐらになってしまうでしょう。
先輩ヅラはここまでにしておきます
合格組の最短開業のスケジュール
2024年11月 解答速報(各予備校)
おっしゃーーー!!!
2025年1月 合格発表(行政書士試験センター)
おっしゃーーー!!!(再確認)
2025年2月 受験結果到着(圧着ハガキ)
おっしゃーーー!!!(再々確認)
2025年3月 行政書士登録申請(各都道府県行政書士会)
(賢者モード)
2025年5月 行政書士登録 交付式(各都道府県行政書士会)
ついに足を踏み込んだぞ・・・・!(覚悟)
・・・その後・・・
必死で戦える
行政書士になれるか
なるんじゃ
なかった行政書士
上記のどちらかになるのではないのかな・・・と思います。
行政書士になるんじゃなかった…と思わない為に、そして自分の覚悟を決めるために早めに準備を始めることをおすすめします。
合格発表までにすること
友人知人家族に連絡
まずは、最近連絡していなかった友人知人に連絡します。行政書士試験が云々ではなく、友人関係は広く持った方が、仕事が増えやすいからです。
行政書士試験に受かったのが確実になってからや、開業後になって久しぶりに連絡すると
久しぶりに連絡来たと思ったら営業かいな
と思われます。なので受かる前から年賀状を書いたり、返事が来た友人と飲みに行ったり、交友関係をメンテナンスすることがおすすめです。
勉強をする
開業したら、営業に忙しく勉強している暇がないです。そのうえ勉強に必要なテキストはいい値段がします(良い本は高いのです)・・・!
ではどうするか。
下記の業務の手引きは無料で公開されている&需要が高いので、この間に広く浅く勉強をしておくといいと思います。
- 民法の再復習(相続・離婚案件)
- 各都道府県の建設業許可の手引き(建設業許可案件)
- 各都道府県の飲食店営業の手引き(飲食店開業許可案件)
- 先輩行政書士のHP(古物商、車庫証明案件など)
国際業務(在留資格)の申請に関しての業務は申請取次行政書士の登録をしないとできません。できますが、実務上とても不利です(行政書士登録後もう一つ試験を受けて合格することで登録できます。)。
しっかり準備を進めていけばこの時点で「この業務楽しそうだなあ」「この業務なら出来るかもしれない」と自信と実力をつけていけるかもしれません。
合格発表後~行政書士登録までにすること
さて、合格発表があれば、安心してお金を使った準備に取り掛かれます。
登録に必要なものをそろえる
用意するもの(登録に必要)
- 登録料(30万前後)
- 事務所に適したスペース
- デスク
- PC
- プリンターなどの事務機器
- 証明写真(長年使われるので写りに注意)
- 合格証書
用意するもの(仕事に必要)
- HP作成ソフト
- 営業ツール
- 名刺
- スーツ
- ちょっといいペン
- カードリーダー
- 各種勉強本
- ヒアリングできるひな形
- きちんとした写真(宣材写真みたいなやつ)
ちなみに弊事務所では私が主に営業を担当し、よくわからない経理関係やインターネットなんちゃらは兄に一任しています。このワードプレスも兄が用意し、私は両手の人差し指で毎日一生懸命更新しています。
私はもともと営業マンでしたのでヒアリングシートなど営業に関するツールは揃っていました。
ちゃんとした写真はここに載っている写真です。実物の10割増しくらいに撮ってくれます。兄も同じカメラマンさんに撮ってもらいました。プレイボーイの表紙などを担当していたプロのカメラマンさんです。紹介してほしい!という方がいれば、ご連絡ください。
知り合いに伝える
これが事実上の初営業となります。
まずはざっと行政書士ができることを頭に叩き込んで友人知人と再度会いに行きます。どんな仕事が出来る、来月から行政書士登録するから何かあったらよろしく!合格・登録祝いと思ってさ・・・という文言でもいいと思います。
行政書士の営業で最初につまずくのが「結局何の仕事をしているんだろう?」と思われることです。専門特化していない時期なので、話す相手に合わせて需要がありそうな業務に自分から触れていかないと、相手もピンとこないと思います。
この営業が始まったあたりから、すこしずつ「行政書士になった自分」が実現化していくと思います。
登録手続き
新規登録の手続 | 日本行政書士会連合会 (gyosei.or.jp)←こちらを参照ください。
登録に必要な書類を送付後、いったんは都道府県行政書士会でチェックされたものが、行政書士連合会で審査されます。不備があれば都道府県行政書士会を通じ、連絡があり補正を指示してくれます。
交付式
同期(同月登録)の行政書士さんと出会うタイミングです。
使用人行政書士の人もいれば、副業のひとも、即開業組の人もいますし、扶養されている人、扶養家族がいる人もいます。
私の時は、まとめ役の先生が同期ラインを作ってくれました。結構シャイなのでこんなことをしてくれると嬉しいですね。この時の出会いからよく連絡とる先生もいます。
一生モノのお付き合いになる可能性もあるので、大事にしたい仲間ですね。
登録後にすること・考えること
仕事がなければ営業(勉強ではありません)、仕事が入ればその仕事に関しての法律や手続きを再度勉強、申請終わったらまた営業、そして勉強、営業、勉強、営業営業営業勉強勉強営業・・・その繰り返しです。
早く認知度を上げないと仕事が入らず、営業ばかりすることになります。
重鎮・ベテランの先生
みなさんがこれから出会う行政書士会の重鎮のベテラン先生方は、もっと過酷な状況下で成長してきた方々です。
このくらいベテランの方々ですと、既に事務所の城下では先生の名が知れ渡っており、積極的なメディア露出をしなくても紹介で依頼者が生まれ、長年の蓄積でリピーターが多数存在しています。
その上当然仕事が正確で、許可取得率が高いので、さらに信頼を得て、またそこから紹介が生まれているのです。存在で営業している・・・というイメージです。
シゴデキ先生たち
当然その逆で比較的多くメディアに露出し、たくさんの報酬を得ている先生も存在します。
行政書士を志している方なら、見かけたのは1度や2度ではないでしょう。皆さんご存じYouTubeをしている先生もたくさんいますよね、医療法人特化の○○先生や、在留資格に特化した○○先生等々…
集客のシステムをしっかり作りこみ、多くの実務経験を人より早く積むことで「専門性」をさらに先鋭化させています。なおかつ営業力があり、そしてそれが今でも点火しており、売れっ子でありながら、さらに深い知識を入れるべく現在でも勉強も怠っていません。しかもまだ点火していない売り上げの起爆剤の在庫も潤沢に持っていると思います。
上記の2パターンの先輩方は業務に対する熱量がケタ違いです。
そして当然ながら上述の先輩たちが市場にいるお客様の大半を掴んでいるのです。なので「行政書士として開業する」という事は、私たちひよっこは、どうにかして
- その先生のお客様に、ベテラン先生から私たちに鞍馬替えしてもらう(そもそも先輩たちに勝てるものはあるのか?)
- ベテラン先生のお客様でない人から受任する(そもそもどこでどう出会うのか?)
- 他の先輩からおこぼれをもらう(そもそも貰えるのか?)
ことが必要になります。
行政書士上位10%説
年間売上 | 回答者数 | 割合(平成30年) | 割合(平成25年) |
---|---|---|---|
500万円未満 | 3415人 | 78.8% | 78.0% |
1000万円未満 | 492人 | 11.3% | 11.4% |
2000万円未満 | 230人 | 5.3% | 5.0% |
3000万円未満 | 80人 | 1.8% | 1.9% |
4000万円未満 | 35人 | 0.8% | 0.9% |
5000万円未満 | 23人 | 0.5% | 0.6% |
1億円未満 | 36人 | 0.8% | 0.7% |
1億円以上 | 11人 | 0.3% | 0.3% |
未回答 | 16人 | 0.4% | 1.2 % |
合計 | 4338人 | 100% | 100% |
この表を見たことはありますか? ※もっと最新の情報があったら申し訳ございません。
行政書士約5万人のうちの1/10が回答した収入表です。上位10%じゃないと1000万に到達できないとよく解説していますが、逆にいうと90%の行政書士が1000万未満なわけです。
さらにこの金額は利益ではなくて「売り上げ」の数字なんです。
経費がここから引かれますし、年収1500万以上は相当高度な業務を専門としない限り、一人では稼げません。人を雇っているはずです。という事は人件費も必要になります。
つまり、上位の10%、7%に食い込んでも「個人の年収は1000万未到達」になっている先生は、多くいるはずなのです。
※行政書士は顧問契約の需要が他の士業に比べて少なく、労働集約型ビジネス(売り上げが労働力に依存しているビジネスの事)なので、売り上げをあげるには人を雇うことが必要なのです。
ではどうしたらいいのか・・・というと
集客努力は必須である
もちろんたくさんの正確な法律知識を頭に入れることは、必要です。しかし、頭に入れているだけで何もしなければそれは「行政書士登録」している「法律に詳しい人」です。
やはり営業・集客は命綱です。
具体的に、実在するお客さんの問題を解決してあげてやっと、誰かの先生になることができ、そして多くのお客さんに「ありがとう」と言われることで初めていい先生になることができるのだと思います。
具体的に集客に何が大事かというと「人柄」と「根性」と「システム構築」です。
「人柄」がないとお客さんも、スタッフも、同期も先輩も、他士業の先生も自分から離れていきます。
特にお客さんはアイミツしながらも人柄を探っています。他士業の先生についても、行政書士業務の多くが他士業との提携が欠かせないものばかりです。
「根性」がないとふるい落とされます。10人中1人しか受からない試験で根性見せた人たちのなかの、さらに10人中1人しか1000万円以上稼げないのです。一回の失敗で手を放してしまうような人では続かないと思います。
「システム構築」はしないとずっと営業ばかりすることになります。大金をかけずにできることって意外とたくさんあります。公式ラインを作ったり、メルマガ配信したり、HPを充実させたり・・・。
とりかにでは話題つくり兼勉強のためにティッシュ配りをしたり、食品衛生講習を受講して記事にしてみたりもしています。(この辺は趣味も兼ねているので、もっといろんなことしていきたいなと思っています。)
つまり・・・何が言いたいのかというと
行政書士試験合格よりも行政書士業務を続けることの方がずっと大変
でも楽しい
頑張ってるから楽しいし、頑張ることが出来ない状況だと、心が苦しくなります。もっともっと頑張っていい行政書士になりたいと思ってます。みなさんも、登録後はもっともっと頑張る必要があります。(小学生の作文並)
私が行政書士になれたのは試験勉強中に「行政書士になったらどうするのか」を具体的に想像して、それを励みにして勉強して受かりました。
受かった後に試験勉強中に「受かったらこの人に会いに行こう」と思っていた人たちに順次会って行ってます。なかには、お客さんになってくれた人もいれば、ビジネスパートナーになってくれた人もいます。
行政書士は業務が多いので、専門特化してダメだったら、ほかの専門にするというように「行政書士内で転職ができる」といわれている珍しい士業です。
結論
即開業は素晴らしい。
アントニオ猪木さん曰く「元気があれば何でもできる」し、
真壁刀義さん曰く「夢のねぇ時代だろ、だから夢見んだよ」ですし。
長州力さんも「逆境?それチャンスだよ。」といってます。
人生一度きり!